社会心理学入門〈上〉

社会心理学入門〈上〉 (講談社学術文庫) 181ページ より

集団討議において...問題解決に大いに貢献するものが、必ずしも仲間から好かれるとはかぎらなかったが、グループの仕事は制限時間内に解答をだすことであったから、それにいちばん有用な者がいきおいリーダー格になった。ベイルズはこれを課題専門家(task specialist)とよんだ。このような実行家タイプのリーダー以外にも、グループにとってたいせつな存在が現れた。発言はそれほど活発ではなく、とくに名案の持ち主でもなかったが、仲間の誰からもいちばん好かれ、そのことでグループの中心的存在になった人物である。ベイルズはこれを社会的専門家(social specialist)と呼んだ。維持専門家(maintenance specialist)と呼ぶ人もある。積極的実行型のリーダーと、その”女房役”、方向を見定めてみんなをぐんぐんと引っぱっていく指導者と、不満の聴き手にもなって仲間うちを調整していく”まとめ役”、こういう二人がお互い補い合いあってグループ活動の中心になることが多かった。
中略
ベイルズなどは、目標達成と和の維持との両方がやれる指導者もときおりは出現するといって、これを”すばらしい人物”(great man)と呼ぶ。わざわざグレート・マンなどと呼ぶところを見ると、そう頻繁には出現しないのかもしれない。

この組み合わせ以外にもありますよね。
エンジニアタイプとビジネスマンとか友達とか夫婦でも全くタイプの違う二人の組み合わせなんてのもみかけるし、いずれにしてもすばらしいパートナーがいることはすばらしいですね。

社会心理学入門〈上〉 (講談社学術文庫)

社会心理学入門〈上〉 (講談社学術文庫)